JA全農の備蓄米、卸売業者に24%出荷済み「流通はスムーズに」

倉庫内に積まれた備蓄米=2025年2月12日、埼玉県内、西岡臣撮影

 政府が先月に2回の入札で放出した備蓄米の約94%を落札したJA全農は25日、そのうち24%の4.7万トンを卸売業者に出荷済みだと発表した。1日あたり2千~3千トンのペースで運んでおり、「流通はスムーズになった」と主張している。

保管倉庫から搬出される備蓄米=2025年3月18日午前9時34分、埼玉県内、杜宇萱撮影

 備蓄米は、全農などの集荷業者を介して卸売業者に渡り、精米されて各地のスーパーなどの小売店や飲食店に届けられる。

 農林水産省が18日に初めて公表した備蓄米の流通先調査では、3月10~12日の初回の入札で出した14.2万トンのうち、同月30日までに卸売業者に渡ったのは1.9%の2761トンで、その先の小売店に届いたのは0.3%の426トンだけだった。農水省は「初動のためトラックの手配や精米などの作業の調整に時間がかかった」と説明していた。