くら寿司、万博店限定で高級食材を使った本格メニュー提供

2025年9月3日 取材

大阪・関西万博店限定で販売されている高級食材使用の本格メニュー

くら寿司は、大阪・関西万博店限定で万博に参加する70の国と地域を代表する料理をモチーフにしたメニューを提供しているが、8月22日からアワビなどの高級食材を使用したより本格的なメニューを提供している。

提供されているのは、イタリアの「トリュフクリームパスタ風」(2000円)、中国の「蒸しアワビ オイスターチリソース」(2000円)、ベルギーの「ビスコフ ティラミス」(1000円)の3メニュー。いずれも会期末となる10月13日まで注文できる。

トリュフクリームパスタ風は、“パスタ風”という名前の通り、ラーメンで使用される麺を活用し、パスタ風に仕立てられたもので、香り高いトリュフクリームと黒トリュフソースをたっぷりと使用し、贅沢な風味を実現している。

トリュフクリームパスタ風

蒸しアワビ オイスターチリソースは、柔らかく蒸したアワビにピリ辛のオイスターチリソースをかけ、本格的な中華料理の味わいを演出。上品なアワビの旨みが楽しめる。

蒸しアワビ オイスターチリソース

ビスコフ ティラミスは、ティラミスにキャラメルソースをかけ、ベルギーで愛される「スペキュロス」ビスコフをトッピングし、ほろ苦さと大人の甘さのコンビネーションを楽しめるようにした本格スイーツとなっている。

ビスコフ ティラミス

万博店への入店は30日前から予約できるが、かなりの争奪戦となっている。現地では当日分の整理券も配布されるが、9時の開場直後から行列ができ、早々に配布終了となることが多いようなので、どうしても食べてみたいという人は、日付が変わるタイミングでの予約争奪戦に参加するか、最も近い西ゲートに朝から並んでダッシュする必要がありそうだ。

くら寿司 大阪・関西万博店の外観

くら寿司最多の座席数と最長の回転ベルトを備える

万博店限定メニューの開発に取り組んできた商品本部 商品開発部 ジュニアマネージャーの中村重男氏によれば、当初は各国の料理をイメージした寿司を開発して、社内提案も進めていたが、寿司として作ると表現のバリエーションに限界があり、最終段階で社長から「やっぱり本場の料理を提供したい」と指摘され、寿司以外のサイドメニューを急遽開発しなおすことに。時間との戦いとなるなか、各国大使館の協力を得ながら開発を進め、どうにか昨年12月の発表会に間に合わせたという。

商品本部 商品開発部 ジュニアマネージャーの中村重男氏

苦労の末に完成したメニューだが、その開発過程においては学びも多く、中村氏は「日本の中だけでは考えられないような意外な食材の組み合わせがあった。今後、その辺のノウハウを活かした新しいメニューを出せるかもしれない」と語る。

8月の人気トップ10

5月末から販売されている人気の持ち帰りセット

途中で限定メニューに追加された「ポジョ・アサード」(パラグアイ)

こちらも途中で追加された「バルシチャイ」(リトアニア)

お蔵入りとなってしまった各国をイメージした寿司については、「企画として本当によい商品がたくさんあったので、例えば世界のお寿司フェアみたいな感じで今後やっていけたら面白いんじゃないか」と前向きに考えているとのことなので、近い将来、熟成を重ねた状態で店頭で食べられるようになる日がやってくることに期待したい。