『ドラえもん』で“物価高”を描いた異色回 現代にも重なる「お金は怖い!」を痛感する深いエピソード
国民的アニメ『ドラえもん』をいつでもどこでも楽しめる視聴サービス「ドラえもんTV」。
過去に放送された約1,300話ものエピソードが見放題で、毎月特集される作品は無料で視聴することもできる。
『ドラえもん』で“物価高”を描いた異色回 現代にも重なる「お金は怖い!」を痛感する深いエピソード
今月のおすすめエピソードは、『大富豪のび太』(2010年2月19日放送)。お金の価値をテーマにした同作は、物価上昇が続く現代にも重なる“お金の授業”のような作品となっている。
◆成金・のび太の狂った金銭感覚
物語は、のび太が漫画本に挟まれていたお年玉の1万円札を見つけたところからはじまる。
「これで何を買おうかな」と浮かれていると、パパとママが「昔はラーメンが1杯300円だった」「最近はなんでも高い」と物価高について話していた。
『ドラえもん』で“物価高”を描いた異色回 現代にも重なる「お金は怖い!」を痛感する深いエピソード
昔は物が安く買えたという話を聞いたのび太は「物価の安い世界なら、この1万円でお金持ちになれる!」とひらめき、ドラえもんのひみつ道具『もしもボックス』で世界を変えてしまう。
さっそく物価を確かめるため、本屋で漫画10冊を買ってみると、値段は「三銭五厘」。ドラえもんによると35円の1000分の1、つまり1円で28冊も買える計算になるという。
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それを聞いたのび太は大喜び!
普段は乗らないタクシーでデパートへ向かい、好き放題に買い物を楽しむ。両親に豪華なプレゼントを贈り、ジャイアンやスネ夫にも大盤振る舞い。あっという間に金遣いが荒くなっていく。
『ドラえもん』で“物価高”を描いた異色回 現代にも重なる「お金は怖い!」を痛感する深いエピソード
◆スネ夫の忠告「お金は怖いんだぞ!」
のび太が大金持ちになったことで、周りの人たちも態度を一変させる。
わかりやすいのはジャイアンだ。いつもはのび太をいじめているのに、「のび太さま」と猫なで声でご機嫌取りするようになる。
ところが、スネ夫だけは「こんなことしていると、ろくなことにならないぞ」と怪訝な表情で、「お金は怖いんだぞ!」と忠告する。
『ドラえもん』で“物価高”を描いた異色回 現代にも重なる「お金は怖い!」を痛感する深いエピソード
裕福な家庭に育った彼だけに、何か思うところがあるようだ。
◆ お金がもたらすのは幸せか不幸か
その後、スネ夫のこの警告が現実のものとなる。
のび太の家には、預金を勧める銀行や生命保険会社など、大勢の人間が押し寄せていた。さらに、強盗や誘拐犯まで現れ、のび太を取り合って銃撃戦に発展! 大金を持ったせいで、予想外のトラブルに巻き込まれてしまう。
『ドラえもん』で“物価高”を描いた異色回 現代にも重なる「お金は怖い!」を痛感する深いエピソード
楽しいはずのお金が人を狂わせる──。それを痛感したのび太は「元の世界に戻りたい!」と願うが…。