「私に夢中だったくせに!」他の誰かのものになるなんて…おもしろくない【優しい夫とその同僚 Vol.132】
※このお話は作者スズさんに寄せられたエピソードをもとに脚色を加え再構成しています。
■これまでのあらすじ
同僚・芹との親密な関係を怪しまれた草太は、離婚寸前の状況に追い込まれますが、芹の夫・蓮斗の指摘により、不適切な相手が藤枝であることが明らかに。芹に貢いだことで借金を抱えている藤枝は、弁護士を雇うこともできず、蓮斗に謝罪するも慰謝料の減額は拒否されてしまいます。夫に逆らうことができない芹は、「藤枝くんと関係を持たなければよかった」と後悔するのでした。思い出されたのは、草太が婚約者を連れてきたあの日、藤枝から言われた「芹さんの方が好みだ」という言葉。その一言が、かき乱されていた芹の心に深く刺さっていたのです。
■好意を持たれることに悪い気はしなかったから…
「私に夢中だったくせに!」他の誰かのものになるなんて…おもしろくない【優しい夫とその同僚 Vol.132】

■一度は羽目をはずしてしまったけれど…
■別に恋愛感情があるわけではない…だけどいい気はしない!
その後、芹が藤枝と関係を持ったのは一度きりで、少し羽目を外しすぎただけ…ということにして、以降はただの飲み仲間として付き合っていました。
しかしある日、藤枝が結婚するという話を耳にし、自分に好意を寄せていた相手が他の人のものになることに、思わず「おもしろくなーい」と口にしてしまいます。
恋愛感情があったわけではないはずなのに、藤枝の気持ちが自分から離れるのがどうしても面白くない。自分が常に誰かの特別でいたい――それは芹らしい、自己中心的な感情だったのかもしれません。
▶︎次の話 給料は低いはずなのに…尽くしてくれる彼に心が緩んでしまう