【潜入】京都はインバウンドで足の踏み場も無いってマジ? あえて盆の清水寺へ行ってみた結果 → 「新宿のほうが100倍混んでる」

【潜入】京都はインバウンドで足の踏み場も無いってマジ? あえて盆の清水寺へ行ってみた結果 → 「新宿のほうが100倍混んでる」

「京都は今、インバウンドで大変なことになっているっぽい」という情報をニュースなどで時おり耳にするので、「きっと京都へ行っても身動きが取れずに疲れて帰るだけだろう……やめとこ」と自己完結している今日このごろである。

が、んなこと言ってたら2度と京都へ行かないまま生涯を閉じることになると気づいた。そもそもニュースは往々にしてインパクトの強い場面を切り取ったもの。本当に京都はいま、足の踏み場もない有様なのだろうか? 現場を見もせず勝手なイメージを抱くのはよくないよな。

ので、あえて京都で一番混みそうな場所へ行ってみた!

京都といえば宇治抹茶…のアイスクリーム!

・盆の京都

私がひさかたぶりの京都へ向かったのは去る8月8日。

平日ではあるものの、JRの定めによるとこの日はお盆期間の初日である。とはいえインバウンドの外国人にとって盆だの曜日だのは関係ない気もしなくないし、この日の京都が平均より混むのか混まないかは予測のしようがない。とりあえずビビってほぼ始発の新幹線に乗りました。

朝8時の京都駅は「混んでる」「こんなもん」どちらとも取れる雰囲気。

京都不得意者がビビるポイントとして「京都の主な観光地を巡るにはバスを駆使する必要がある」というのがある。 “京都市中心部のバスは現在ムギュムギュの寿司詰め状態だ” という報道をテレビで見た私は、正直ビビり上がっていた。

が……目的の『市バス206』乗り場には確かに大勢の人が並んでいたものの、山手線並みの間隔で次の206がやって来るため、実際はかなりサクサク乗車することができる。なお市バス206は京都駅〜三十三間堂〜清水寺〜祇園〜京都大学を経由する夢のルートだ。

なお「山手線並みの間隔」はさすがに盛りすぎかもしれないのであしからず。

市バス206内は乗客全員が座れるほどの余裕はなかったが、さりとて他人と体が触れ合うほど混んでるわけでもない、いわば “ちょうどええ塩梅” であった。いかにも利発そうな青年が半数ほどを占めており、あくまでも偏見だが、ひょっとして京大生かもしれない。だとすれば超アガる〜!

・GO清水寺GO!

かくして、あっという間に清水寺近くの停留所へ着。

時刻は9時ちょい過ぎ。この先に日本屈指の観光名所があるとは思えぬほど閑散としている……ま、清水寺へ行くルートはいくつもあるからな!

とかやってたら、清水寺の三重塔が見えてきてしまった。相変わらず日本屈指の観光地とは思えぬ閑散っぷりである。空いてて嬉しい反面、記事として成立するか若干不安になってきた……。

なお午前9時の段階で、清水寺周辺ではおみやげ屋を中心としたお店がある程度開店している。清水寺は6時開門。時期によるかと思うが、この時間帯でも清水寺観光は充分可能だ。ちなみに全く涼しくはない。死ぬほど暑い。

ついに到着してしまった清水寺。「そうだ京都、行こう」の撮影中ですか? ってくらい人がいねぇ……。

・日本一有名な舞台へ

チケット売り場も鷲羽山ハイランドくらい空いている。

(※ 鷲羽山ハイランド……岡山県にあるシブい遊園地)

清水寺に入場するのは中学の修学旅行以来だが、ここまで来といて入場しない選択肢はない。ってか清水寺の拝観料500円ってメッチャ安くないか? ことインバウンド客に関しては、おそらく3000円だろうが4000円だろうが普通に払うだろう。

なんか清水寺の漢気みたいなもんを感じて誇らしい気持ちになった。

有料エリアも相変わらず非常に歩きやすい感じ。アホほど暑いので足早に歩みを進めてしまうのだが、気候がよければ小一時間ほどマッタリ京都の街を眺めたかった。

でもって……ジャン!

特等席で見る清水の舞台がコチラです!!!!

さすがに特等席は若干混み合っていたものの、ほんの数分順番待ちをすれば難なく最前列を陣取ることができた。「インバウンド客の重みで清水の舞台が崩落するのでは……?」と心配していたのが嘘みたいだ。

・(一応)結果発表〜!

おみくじコーナーも待ち0分だったので引いとく。

「四番」が出たときは一瞬大凶を疑ったが、幸いにも吉。ありがとう清水寺。ちなみにこの日なぜか私は、私を外国人だと勘違いした外国人に4組も話しかけられた。私って外国人っぽく見えるんだろうか……?

それは置いといて、周囲から聞こえてくる言語から推察するに、おそらく清水寺を訪れている半数、もしくはそれ以上の客がインバウンドなのではと思われた。アジア圏からの観光客が多いので正確なジャッジはできないが……みんな話しかけられたら親切にしようね!

帰りは清水坂ルートで。このころになると沿道のお店はほぼ開店しており、来た時よりはかなり客足が増えている。

この日私が撮影した数百枚の清水寺ショットの中で「一番混んでるっぽく見える画像」がコレだ。ここだけ見ると若干「うわぁ……」となるかもしれないが、これはあくまで「混んでるっぽく見える画像」であり、実際は余裕である。

そしてものの数分で人通りは見事に減った。この日私が “混雑” を目の当たりにすることは、ついに一度も無かった。

帰りのバス停が近づくころには、すっかりただの住宅街の様相である。予想外すぎる展開にただただビックリが止まらないのだが、事実だから仕方ない。おまけに考えてみればコレは朗報だ。よって胸を張って読者の皆様にご報告させていただこう。

結論:現在の京都はインバウンドでムギュムギュの日もあるかもしれないけど、そうじゃない日も余裕である

ってことでみんな、京都はみんながビビってるほど混んでないから臆せずに行こう! 

でも紅葉の時期はマジで混むから注意な!

執筆:亀沢郁奈

Photo:RocketNews24.