人づきあいも家電も捨てたら「人生が変わった」。アラフォーシングル母流、自分らしく生きる時間術3つ
仕事や家事に追われて、自分の時間がつくれない…。そんな方へ、すぐに実践できる時間の活用術を紹介します。教えてくれたのは、音声メディアVoicyのパーソナリティとして活動している竹澤かおさん。現在30代後半の竹澤さんは会社員をしながら小学生の息子を育てるシングルマザー。多忙な日々を送りながら、どのようにして配信の時間をつくっているのか、そして、時間を有効活用するコツを伺いました。
竹澤さんに時間を有効活用するコツを伺いました(写真はリビング)
【写真】時間管理におすすめの手帳
時間と向き合った結果、早起きがベストと気づいた
竹澤さんが出演した「Voicyファンフェスタ」。右から2番目が竹澤さん
竹澤さんも、以前は「時間がない」と感じる毎日だったそう。しかし自分に自信がなく「どん底だった」と語る人生を変えたいと「Voicy」のパーソナリティに応募。自身のチャンネルを持ち、毎日配信をするようになったことをきっかけに時間と向き合うことになったといいます。
「配信をはじめた6年前は、息子が保育園の年長に差しかかった頃で、育児の真っ最中。シングルマザーとしてフルタイムの仕事と育児に奮闘していて、当然、自分の時間はありませんでした。でも試行錯誤しているうちに配信の時間をつくれるようになったんです」(竹澤さん、以下同)
新しいことを始めるには、まとまった時間が必要です。竹澤さんは、どのようにしてその時間を確保したのでしょうか。
●子どもと一緒に9時に寝て、4時に起きる生活に
竹澤さんの配信部屋。朝の自由時間に収録する
「まず試したのが、生活を朝型に切り替えること。息子の寝かしつけに合わせて、いっそのこと一緒に寝てしまおうと思いつきました。夜9時頃に寝て、朝4時に起きる。息子が起きてくるまでの約2時間半が、まるごと私の自由時間になりました。夜は疲れて頭が働きませんが、朝は脳がすっきりしているので集中力が違います。肌感覚ですが、夜に比べて3倍くらい作業がはかどります」
こうして自分の時間をつくり、配信をはじめたことで、自身の性格にもポジティブな変化が現れたといいます。
「かつては他人の意見に流され、まじめに考えすぎて自分を縛りつけてしまうこともありました。しかし、配信を通じて考えを言葉にし続けることで、『自分はこう思う』という軸ができ、いい意味で力を抜ける、“ゆるまじめ”な自分になれたんです。なにより継続できたことが大きな自信につながりました」
配信を通じて「時間の使い方で人生は変わる」と実感したという竹澤さん。そんな竹澤さんに、すぐに実践できる「たけかお流時間術」を教えてもらいました。
1:自分の時間を「見える化」する
縦軸のスケジュール表で、自分時間を可視化
最初のステップは、時間を「見える化」することなのだそう。見える化するためには、具体的にどうすればいいのでしょうか。
「まず着手して、効果を感じたのが自分の時間を“見える化”すること。自分にどれくらい自由時間があるのか把握することが大切でした。私は縦軸に時間が入った手帳を使っていて、毎週日曜日に、1週間のなかで自由に使える時間を赤ペンで囲っています。そうすると時間が可視化されて、いままで先延ばしにしていたことも、自由時間のなかで終わらせようと集中できる。時間は“有限”なんだと気づくことが大事なんです」
2:時間を“浪費・消費・投資”の3つのタイプに分ける
好きな本を読み、自分に投資
時間を「見える化」したら、次はその使い方を意識することが重要だと竹澤さんは話します。
「ポイントは、時間をお金は同じ価値があるものととらえることです。私は手帳を家計簿ならぬ“時間簿”のように使っています」
時間はお金と同じように
・浪費
・消費
・投資
の3つのタイプに分類できるそうです。
●「浪費」の時間
浪費の時間は、ついダラダラとスマホを見てしまうような時間。
●「消費」の時間
消費の時間は、家事など生活のためにやらなくてはならない時間。
●「投資」の時間
上記の2つを減らして生まれた時間を、自分のやりたいことや、自分が幸せだと感じることに使うのが投資の時間です。
「この投資の時間が増えるほど、人生の満足度は上がっていくと思います」
投資の時間は、さらに「未来の自分のためになる時間」と「今の自分を幸せにする時間」の2つに分けられるのだとか。
「自由に使える時間をどうやって使うか、バランスを考えるのも楽しいですよ」
3:ときには“やめる”勇気も必要
テレビを手放しリビングがすっきり
時間をつくり出すために、ときにはなにかをやめる勇気も必要。竹澤さん自身も、ある大きな決断をしたそうです。それは「テレビを捨てる」ということ。
「私自身がもともとあまりテレビが好きではなかったのもありますが、子どもが延々と見続けてしまうことで悩み、それならいっそなくしてしまおうと思ったのです」
ほかにも、人間関係で「浪費の時間」がないかも見直し。
「以前は誘いを断れない性格でしたが、気が進まない飲み会やイベントは、上手にお断りする。時間を意識するようになってから、物事の優先順位をつけるのがうまくなっていきました」
時間を選ぶ力が研ぎ澄まされていくことで「人生をより主体的に生きられるようになった」と竹澤さんは話します。
まずは1日の時間を「見える化」し、浪費の時間を減らして、自分のやりたいことに専念できる投資の時間に変えてみる。普段からあたり前と思っている生活習慣や人づき合いを見直すことで、時間にゆとりがうまれ、人生がより豊かなものに変わっていくかもしれません。