知らないと危険! 電動パーキングブレーキ誤操作で起きる事故と勘違いポイント

パーキングブレーキスイッチの操作方法は、メーカーによって多少異なる場合があります。クルマを使用する前に、説明書を読むなど操作方法を確認しましょう

 近年、多くのクルマに採用されている「電動パーキングブレーキ」。指一本でパーキングブレーキの解除やロックを行うことができ、利便性が高いいっぽう、勘違いによるトラブルも発生しています。電動パーキングブレーキの勘違いによる3つのトラブルを紹介します。

文:ゆーたGVB(Team Gori)/写真:写真AC

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パーキングブレーキの解除やロック忘れによる事故

パーキングブレーキスイッチの操作方法は、メーカーによって多少異なる場合があります。クルマを使用する前に、説明書を読むなど操作方法を確認しましょう

 多くのクルマに電動パーキングブレーキが普及し、最近では自動でパーキングブレーキの解除やロックを行ってくれる車種も出てきています。しかし、それらの機能が搭載されているのは高級車など、一部のモデルだけとなっています。

 そのため、発進時の解除や停車時のロックを忘れやすく、最近、それに起因した事故を目撃しました。発進時にパーキングブレーキの解除を忘れると、ブレーキを引きずり、故障が発生、停車時にロックを忘れると、停車したクルマが動いて事故を起こしてしまいます。電動パーキングブレーキの動作確認の意味も含めて、自身で操作する癖をつけておきましょう。

シフトレバーの「Pレンジ」ボタンをパーキングブレーキと思い込んでいる

Pレンジがボタンになっている車種が増えている。特に高齢ドライバーになるほど、Pレンジボタンとパーキングブレーキスイッチを勘違いしている方が増えるので注意

 近年では電動パーキングブレーキと同様、シフト操作のPレンジがボタンになっている車種が増えています。特にハイブリッド車や電気自動車などに多く採用されており、このPレンジのボタン=パーキングブレーキと勘違いしている方が一定数います。前項で触れた通り、シフト操作と連動して自動でパーキングブレーキの解除やロックを行ってくれるものもありますが、それはごく一部のモデルに限られています。

 Pレンジのボタンとパーキングブレーキは、名前や表記が似ているため少しわかりにくい部分はありますが、パーキングブレーキの解除やロックがきちんとできていない場合、故障や事故の原因となるので注意しましょう。

オートホールドとパーキングブレーキは別物

パーキングブレーキは駐車時にクルマが動かないよう固定するためのもので、オートホールド機能はフットブレーキを一時的にキープしてくれる機能です。その機能は異なります

 ブレーキのオートホールド機能も、近年ではさまざまな車種に採用されています。この機能は、信号待ちや渋滞など一時的に停車した時に、ブレーキの効いている状態をキープしてくれるものです。そのため停車した時に、常にブレーキを踏み続ける必要がなくなり、運転が楽になるわけです。

 とても便利な装備である一方、メーターに表示されるマークが似ていたり、オートホールドのボタンがパーキングブレーキの近くにあったりするため、オートホールドをパーキングブレーキと誤認して使用している人がいます。エンジンを切るとオートホールド機能もオフになってしまうため、パーキングブレーキをかけていないと、何かの拍子にクルマが動いてしまう可能性があります。

 電動パーキングブレーキは、その利便性の高さから現在では多くの車種に採用されています。その一方でパーキングレンジのスイッチや、オートホールド機能のスイッチなどと混同し、誤った操作をしている方がいます。誤操作によって、事故などのトラブルを引き起こす可能性があるため注意が必要です。レンタカーやカーシェアなどで、初めて利用する場合は特に気を付けましょう。

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