「賃貸」vs「もち家」50代60代で住み替えるならどっち?メリット・デメリットを徹底比較
ライフスタイルの変化に合わせて、住まいやもちものをコンパクトする「小さな暮らし」。しかし、そんな暮らしを叶えるために無理をして住み替えると、老後の生活の打撃になることも。今回は、2年前に住み替えを経験したファイナンシャルプランナーの井戸美枝さんに、住み替えで失敗しないコツを教えてもらいました。
住み替えには、将来を見据えたお金の計画が大切です
【比較表】「賃貸」と「もち家」住み替えるならどっち?
住み替えるなら「賃貸」と「もち家」どっちがいい?
自分の資産や家庭の状況を踏まえ、もち家と賃貸、どちらにするか慎重に判断を。
●賃貸のメリット:ライフスタイルに合わせて柔軟に対応できる
賃貸は家族や家計の状況に合わせて住み替えやすく、通勤がなくなる老後は好きな場所に転居可能。
「家の修繕費は家主もち、固定資産税も不要」(井戸さん、以下同)
●賃貸のデメリット:「貯蓄が減る」感覚に慣れるのが難しい
老後は家賃の負担感が大きく、貯蓄が減るのが不安になる人も。
「きちんと予算を組んでいても、目に見えてお金が減るのは意外とストレス」
●もち家もメリット:支払いを終えればずっと住める安心感がある
住宅ローンが終われば、家賃がいらないのが最大のメリット。
「高齢になるほど、同じ場所にずっと住んでいられる安心感は大きいです」
●もち家のデメリット:ローンを組む場合返済期間に余裕がない
50~60代でローンを組むと、返済期間が短く、ひと月の返済額も大きくなりがち。
「マンションの場合、管理費や積立金が上がるリスクも」
お金の準備は大切!でも使うことも考えて
将来のお金を意識しすぎて、体力のあるうちにしかできないことを諦めるのは後悔のもと。
「今使うお金と住み替え用のお金の、バランスを取ることが大切です」
ひとり暮らしになったら、再度住み替えも検討を
男女の平均寿命からすると、夫が先に亡くなる可能性も。
「ひとりでもそこで暮らし続けるか、再度住み替え、または高齢者施設に移るなど、その後を考慮した資金計画が必要」