本当に頭のいい人は「会議前」に仕込む…「アイデア出しが苦手」という人に足りていない「情報収集」以外の要素

“発想の壁”にぶつかったら試してほしいこと, (方法1)常識の逆を考えてみよう, (方法2)「オズボーンのチェックリスト」を活用しよう, (方法3)「マインドマップ」を作ってみよう, (方法4)アウトプットしよう

※写真はイメージです

アイデアが思い浮かばないときはどうしたらいいのか。デザインのポイントをわかりやすく解説するメディア・デザイン研究所によると「新しい考えやひらめきが生まれないときのモヤモヤは、能動的な時間を増やせば解決できる。“発想の壁”を乗り越えられる簡単なワークをいくつか紹介しよう」という――。

※本稿は、デザイン研究所『隠れた強みと好きなことが才能に変わる スキルマップ』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。

“発想の壁”にぶつかったら試してほしいこと

第1の壁は「発想の壁」。新しい考えやひらめきがなかなか生まれない「モヤモヤした状態」を指します。

・アイデアが浮かばない

・作りたいものが思いつかない

・何を発信すればいいか分からない

「発想の壁」は最も乗り越えやすい壁です。アイデア出しのツールを使ったり、情報収集したりといった能動的な時間を増やせば簡単に解決します。

〈発想の壁にぶつかったときに試したいこと〉

・常識の逆を考えてみる

・「オズボーンのチェックリスト」を活用する

・「マインドマップ」を活用する

・アウトプットする

(方法1)常識の逆を考えてみよう

STEP1.テーマを決める

STEP2.そのテーマに関する常識を書き出す

STEP3.常識を逆にする

STEP4.アイデアに落とし込む

この方法では途中で可能か不可能かを判断しないことと、無理やりにでも常識を逆にすること(「逆」が思い浮かばなければ否定するだけでもOK)が大切です。

(方法2)「オズボーンのチェックリスト」を活用しよう

「オズボーンのチェックリスト」とは、9つの項目に沿った質問に答えることでアイデアを発想する手法です。

成功しているものやビジネスは、上記9つのいずれかに当てはまっているケースが多いです(図表2、3)。

例えば、デカ盛りメニューが話題のレストランは「④拡大」、1000円カットは「⑤縮小」、消しゴム付きのシャーペンは「⑨結合」に該当します。9つの視点で質問に答えていき、アイデアのインスピレーションを得ましょう。

(方法3)「マインドマップ」を作ってみよう

マインドマップとは、頭の中にある考えを視覚的に表現するための有名なフレームワークです。とにかくまずは深く考えずに、マップを作っていきましょう。

STEP1.テーマを中央に書く

STEP2.テーマから連想される言葉やイメージを書く(1層目)

STEP3.1層目から連想されるものを書き加えて放射状に広げる(2層目)

STEP4.さらに書き加える(3層目)

STEP3・STEP4でアイデアを広げていく段階では、最初に決めたテーマに関連しないことを書いても構いません。線でつなげた要素から思いつくままに広げていきましょう。こうすると、テーマの常識をくつがえすような斬新なアイデアが生まれやすくなります。

また1つのアイデアをピックアップし、先ほど解説した「逆を考える」や「オズボーンのチェックリスト」を活用することも有効です。1人でマインドマップを使っても上手くいかない場合は、複数人でいっしょに書き込んでいく方法がおすすめです。

(方法4)アウトプットしよう

「アイデアの量はインプットの量に比例する」と言われます。インプットとは本やニュース、SNSや人の話などから新しい知識や情報を得ることです。

「たくさんインプットしているけどアイデアが増えない」という方は、インプットではなくアウトプットが不足しているのかもしれません。

頭の中だけでアイデアを発想できる人は少ないです。一度外に吐き出すことで、目や耳を通してあらためて捉え直せるようになります。

アウトプットは①話す②書き出すの2つの方法に分けられます。

①話す

誰かと話している最中に、「今思いついたんだけど◯◯するのも面白くない⁉」とひらめいた経験はありませんか?

頭の中にある情報(インプットしたもの)を誰かに説明するためには、相手が理解できるように自分の言葉でまとめなおす作業が必要です。この思考の過程で、予想外のアイデアが生まれることがあります。

事実だけでなく自分の意見・感想・気づきを加えると、より柔軟な発想が生まれやすくなるでしょう。

また、インプットした内容を誰かに伝えるだけでなく、数人で議論する方法も効果的。「三人寄れば文殊の知恵」ということわざがありますが、1人では思いつかないアイデアが出やすくなります。

②書き出す

手指を動かして思考を書き出す行為は、脳の活性化に効果があると言われています。

ノートとペンを取り出して、インプットした情報をまとめたり、頭の中ですぐに再現できない図やイラストを描いてみたり。先述の「オズボーンのチェックリスト」や「マインドマップ」も、スマホやパソコン上で作成してもよいですが、実際に書くことでアイデアが浮かびやすくなります。

上記(図表6)のように、思いついたアイデアをとりあえず、第1回目の記事で紹介した「スキルマップ」に登場する5つのジャンルに分類するのも面白いです。

---------- デザイン研究所(でざいんけんきゅうじょ) グラフィック・Webデザイナー デザイナーからノンデザイナーまで、役立つデザインポイントをわかりやすく解説するメディア。SNS総フォロワー数は60万人以上を誇り、デザインジャンルでは日本最大級(2025年4月時点)。また、3連休で終わる最速のデザイン講座「ノンデザッ!」なども主催している。著書に『隠れた強みと好きなことが才能に変わる スキルマップ』『デザインのミカタ 無限の「ひきだし」と「センス」を手に入れる』(ともに、KADOKAWA)、『マンガでカンタン! デザインの基本は7日間でわかります。』(Gakken)がある。 ----------